「ヤバい」「すごい」だけじゃもったいない!小学生の語彙力不足、その背景にあるものは?
最近、「子どもの語彙力が不足している」という話をよく耳にしませんか?国語の文章題が解けない、自分の気持ちをうまく表現できないなど、具体的な場面でその課題が浮き彫りになっています。
「どうして今の小学生は言葉を知らないの?」と感じる方もいるかもしれません。そこで今回は、近年の小学生の語彙力不足の理由について、いくつかの視点から考察してみたいと思います。
デジタルネイティブ世代ゆえの「言葉の断片化」
今の小学生は、生まれたときからスマートフォンやタブレットがある環境で育った「デジタルネイティブ」世代です。この新しい環境が、語彙力の形成に大きな影響を与えていると考えられます。
読書の減少と娯楽の多様化: 昔は本や新聞、漫画などを通して自然と新しい言葉に触れていました。しかし、今は動画やゲーム、SNSといった魅力的なコンテンツに時間を奪われ、読書量が減っています。活字離れが進み、多様な表現に触れる機会が失われています。
短く、手軽なコミュニケーション: SNSやチャットアプリでは、スタンプや短い文章、ネットスラングが多用されます。これにより、豊かな表現を模索する必要がなくなり、「ヤバい」「すごい」「マジ」といった一言で済ませてしまう傾向が強くなっています。
情報過多による思考の浅さ: ネット上の情報は短く断片的なものが多く、深く考えずに読み流すことが習慣化しています。言葉の意味をじっくりと咀嚼する機会が減り、表面的な理解に留まりがちです。
リアルな「言葉のやり取り」の減少
デジタル環境の変化だけでなく、実生活での言葉のやり取りが減っていることも、語彙力不足の大きな要因です。
親子間の会話の変化: 忙しい現代社会では、親子でじっくりと話す時間が減っている家庭もあるかもしれません。かつては、家族団らんの中で大人の使う言葉を真似したり、意味を尋ねたりする機会が豊富にありました。
言葉遊びの減少: しりとりやなぞなぞといった言葉遊びは、語彙を増やし、言葉の面白さを知る大切な機会でした。しかし、こうした昔ながらの遊びが減り、子どもたちが言葉を「探求する」機会が失われているのかもしれません。
語彙力は学力の「土台」
語彙力不足は、単に「言葉を知らない」というだけの問題ではありません。すべての学力の土台となる「読解力」「思考力」「表現力」に直結しています。
読解力の低下 教科書や問題文に使われている言葉の意味がわからなければ、内容を正しく理解することはできません。
思考力の停滞 自分の考えを言葉で整理し、組み立てる力が育たないと、物事を深く考えることが難しくなります。
表現力の未熟 語彙が少ないと、自分の気持ちや考えを正確に伝えることができず、コミュニケーションに支障をきたす可能性もあります。
今からできる!語彙力を育むヒント
語彙力は、日々の生活の中で育まれます。家庭でできる簡単な取り組みをいくつかご紹介します。
親子で「言葉」を楽しむ 絵本の読み聞かせや、日常の会話で、少し難しい言葉をあえて使ってみましょう。「この言葉はどういう意味だろうね?」と尋ね、一緒に調べる習慣をつけるのもおすすめです。
言葉遊びを復活させる 家族でしりとりをしたり、ボードゲームで語彙を競ったりするのも良い方法です。
子どもの「好き」から本を選ぶ 読書習慣をつけるために、子どもの興味のある分野(恐竜、宇宙、アニメの原作など)の本を一緒に選んでみましょう。無理強いするのではなく、楽しむことが大切です。
デジタルも活用 語彙力アップのためのアプリやゲームもあります。ただし、受動的な動画視聴だけでなく、言葉の能動的なインプットとアウトプットを意識することが重要です。
まとめ
小学生の語彙力不足は、デジタル化や社会環境の変化が複雑に絡み合った結果と言えます。しかし、言葉は日々の生活の中で育まれるものです。デジタル機器を完全に排除するのではなく、アナログな言葉との触れ合いを意識的に増やしていくことが、これからの子どもたちの言葉の力を育む鍵になるのではないでしょうか。
皆さんのご家庭では、どんな工夫をされていますか?

